バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 アインシュタインのような人物が戦争に関する自明な真理を世間に向かって言っているのに世間は耳をかさない。アインシュタインの言うことが難しくて理解できないかぎりは,彼は賢明な人物だと考えられるが,彼がすべての人が理解できることを述べると彼の知恵はもう底をついたと考えられる。この種の愚行において,各国政府は指導的役割を果たす。政治家は政権にしがみついていたいために,自国を破滅に導いても構わないと考えるらしい。


Men like Einstein proclaim obvious truths about war but are not listened to. So long as Einstein is unintelligible, he is thought wise, but as soon as he says anything that people can understand, it is thought that his wisdom has departed from him. In this folly, governments take a leading part. It seems that politicians would rather lead their countries to destruction than not be in the government.
Source: Mortals and Others, v.1, 1975
 More info.: https://russell-j.com/DESIRE-W.HTM

<寸言>
 国連の五大国の(安全保障理事会における)拒否権の発動回数は、2020年8月現在、ロシア(ソビエト連邦時代を含む)が116回、アメリカ合衆国が82回、イギリスが29回、フランスが16回、中華人民共和国・中華民国が16回とのことです。
 第二次世界大戦が終結してから80年近く立っているのに当時の連合国(五大国)が拒否権をいまだに持ちづつけているのは異常です。総会の決議で拒否権を原則廃止するか、拒否権を認めない第二の国連(世界政府を目指す組織)を新設すべきと考えます。国連の平和維持軍を最大限強化し、米ソが(平和維持に専念する)国連平和維持軍に従わざる得ない状態を作らない限り、戦争は世界各地で今後も起こり続けます。

 論理的に考えれば、アインシュタインやラッセルの世界政府(あるいは世界連邦政府)創設以外、戦争をなくすことはできません。しかし、世界の政治家(リーダー)は時代遅れの国家主権(としての戦争をする権利)を放棄するくらいならどのような犠牲をでも払うという考えにとらわれています。

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