ラッセル英単語・熟語1500 |
現代世界においては、大部分の父親は忙しすぎて、あまり我が子と顔を合わせることがない。・・・。父親のことを「週末にやってくるおじさん」としてのみ知っている子供達の話を(時々)耳にする。・・・。
子供と過ごせる時間が少ないにもかかわらず、父親が子供に強い愛情を抱いていることはよくあることは事実である。日曜日ごとに、ロンドンの貧しい地域のどこでも、幼い子供達を連れた,多数の父親達を見かけることができるであろう。父親達は明らかに子供をよく知るための短い機会を楽しんでいるのである。しかし、父親の目から見てどうであろうと、子供の目から見ればこれは遊びの関係であり、非常に重要なものではない。
In the modern world, the great majority of fathers are too hard-worked to see much of their own children. ... One hears stories of children who only know of their father as "that man who comes for the week-end"... It is true that the father often has a strong affection for his children in spite of the small amount of time that he can spend with them. On any Sunday, in any of the poorer quarters of London, large numbers of fathers may be seen with their young children, evidently rejoicing in the brief opportunity of getting to know them. But whatever may be the case from the father's point of view, from that of the child this is a play relation, without serious importance.
Source: Marriage and Morals, 1929
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<寸言>
コロナ下(渦中)の現在、在宅勤務中心のお父さん方は子供と接する機会が増えている人が多いと思われます。ただし、家事を分担しないと「(かえって)手がかかる」人になり、(専業であろうと、共働きであろうと)妻から「会社に通勤してほしい」と思われてしまっている方も少なくないかも知れません。
いずれにせよ、日本においては、子供にとって、父親よりも母親の方がずっと親しみを持てる重要な存在だということは確かなようです。
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