バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 現代社会においては専門家の重要性がしだいに増してきているが,その予期しない,また意図しない結果の1つは,生活のほとんどの分野において,平均的な普通の人間が以前能動的であったものが受動的になっているということである。・・・。人間が受動的になったのは,娯楽面ばかりではなく,自分が専門家でないありとあらゆる技術と知識の形態においてそうである。・・・。現代人が大部分の事柄についてあえて自分の意見を持とうとしないのは,特別な学識や経験を持つ人々の権威の保障のもとに物を言ったほうが安全だ,と確信しているからである。・・・。不幸にして権力者は,自分にとって都合が良いため,(多くの人間が)受動的であることを好む。

One of the unforeseen and unintended results of the increasing importance of experts in the modern world is that, in a great many departments of life, the ordinary man has become passive where he used to be active. ... It is not only in regard to amusements that men have grown passive, but also in regard to all those forms of skill and all those departments of knowledge in which they are not themselves experts. ... On most matters he does not trouble to have opinions at all, since he is convinced that they can safely be left to those whose special study or experience entitles them to speak with authority. ... Unfortunately the authorities like passivity because it is convenient.
Source: Mortals and Others, v.1, 1975
 More info.: https://russell-j.com/PASSIVE.HTM

<寸言>
 この前も書きましたが、たとえば、新型コロナウィルスの専門家と言っても、ウィルス学の専門家(東大医科研の河岡義裕教授など)、ウィルス感染症の専門家(国際医療福祉大学の松本t教授など)、感染症対策の専門家(尾身茂氏のような人)、感染症対策の行政側の専門家(厚生省の医系技官など)、感染症の治療にあたる専門家(専門医)、ウィルス学の研究はしていないが感染者数の増減予想をする統計学やAIの専門家(西浦教授や平田教授)など、いろいろな専門家がいます。

 同じウィルスに関する専門家であっても、自分の狭い専門領域以外については専門家と言えない部分がどうしてもでてきてしまいます。従って、新型コロナウィルス全体について踏み込んだ意見や感情を表す場合には、どうしても「言い過ぎ」になったり、後から間違っていることがわかったりします。

 命に関わらないことであれば、意見の違いはあまり気にする必要はありませんが、命に関わる問題について専門家の意見が対立する場合は、不幸な事態が生じてしまいます。大阪の吉村知事(Mr.イソジン/行政の専門家!)はこれまで大きな間違いをたくさん犯してきましたが、大阪では大変人気があるようで、不思議です。人口10万人当たりの死者数が東京の3倍になっても、「死亡率(対・感染者数)は高い方ではない」と平気で言われています。大阪は東京より高齢化率が高いわけではないとのことですが・・・。

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