ラッセル英単語・熟語1500 |
「結合法則」 (a + b) + c = a + (b + c)
「交換法則」 (a + b) = (b + a)
(乗法についての同様な法則も加える)(訳注:a x b = b x a)
「分配法則」 a x (b + c) = (a x b) + (a x c)
数学の初学者は、常に、これらの法則を証明を与えられずに教えられるか、あるいは、もし証明が与えられる場合でも、その証明は数学的帰納法を用いており、従って、有限数についてのみ妥当である。加法(足し算)や乗法(掛け算)の通常の定義は、加えられる項(sumands)の数や、掛け合わされる項(factors 因数)の数が有限であることを前提している。これは、我々(ラッセルとホワイトヘッド)が除去しようとした制限のひとつである。
the associative law: (a + b) + c = a + (b + c)
the commutative law: a + b = b + a
with analogous laws for multiplication and
the distributive law a x (b + c) = (a x b) + (a x c)
Beginners in mathematics are always informed of these laws without being given proofs of them, or, if proofs are offered, they use mathematical induction and are therefore only valid for finite numbers. The ordinary definitions of addition and multiplication assume that the number of sumands or factors is finite. This is among the limitations which we set ourselves to remove.
Source: My Philosophical Development, 1959, by Bertrand Russell
More info.: https://russell-j.com/beginner/BR_MPD_08-080.HTM
<寸言>
有限の数(集合)だけに「限定」すれば、算術(論理学もいれれば演算)の三法則はあたりまえのことを言っているにすぎないように思えます。しかし、無限集合も含めると、三法則は成立しなくなってしまいます。自然数の全ての総和(1+2+3+・・n+ ・・+∞)に1を足しても変化はありません(付け加えないものとの大小は発生しませんい)が、前にもってくると(例:1 + 自然数の総和)、1大きくなってしまいます。
無限集合といっても「濃度」によって大きさに違いがあると考えられるようになったのは、ドイツの数学者ゲオルク・カントール(による超減数)の発見でした。(一番小さな分限集合は「Aleph 0](カントールは最後には発狂してしまいました。)
そういえば、オーム真理教(教祖は死刑になった麻原彰晃)の残党は、主流派(Aleph アレフ)と上祐派(ひかりの輪)にわかれてまだ活動しています。この主流派のアレフ(_Aleph)という名称は無限集合の濃度を表すアレフ数からとったのでしょうか、それともヘブライ文字の第一文字(アーレフ)からとったのでしょうか?
#バートランド・ラッセル #Bertrand_Russell