バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 子供の養育はかなりの技術と科学的知識を必要とする。また、多くの興味ある観察の機会を与える問題である。もちろん、技術や科学的知識も愛情の代わりとはならないが、技術と科学的知識は愛情を補うことができるし、補わなければならない。そうして、愛情は、知識が十分でないと、本人の意図とはまったく逆の効果を生み出すかもしれない。・・・。
 愛情のある無知な人は、愛情はないが育児の知識に明るい人よりも、幼児にとって多分より良いあろう。しかし子供が好きでしかも育児の知識がある人のほうが、いずれかしかない人よりも、子供にとってはるかに良いであろう。

The rearing of children is a matter calling for a great deal of skill and science and giving scope for much interesting observation. No amount of skill and science can replace affection, but it can and should supplement affection, which, when it is ill-informed, may produce effects precisely contrary to those that were intended. ...
The ignorant person with affection is perhaps better for an infant than a well-informed person who has no heart; but a well-informed person who is fond of children is much better than either.
 Source: Mortals and Others, v.1, 1975
 More info.: https://russell-j.com/MARRIAGE.HTM

<寸言>
 子供にやらせた J Alart の訓練はとてもシュールでした。こういう訓練を子供にさせないように努力するのが政治家や外交にあたる高級官僚の役割のはずなのに、米国におんぶにだっこ状態のまま、(様々な)危機を煽ることによって政府や官僚に対する支持を得ようとする者がけっこういます。
 「このような危機の時代こそ国民は一致団結する必要がある」と訴えているようなもの(たとえば、このような危機の時代においては政権交代などはもってのほか)と言いたいのでしょうか?
 必要に応じ、特定のフレーズを国民になげかければ、「パブロフの犬」状態になった国民は、政府に対する批判を控えることとなり、治世(政治)が楽になるというもの。
 権力者は自分の子供や親しい人間の子供はかわいくても、国民一般(及びその子供)に対しては愛情を抱いていない人が多そうです。自分の子供には J Alart の訓練などはやらせたくないと思うことでしょう。

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