ラッセル英単語・熟語1500 |
まったく近代になって、即ちほぼフランス革命の頃から以降、結婚はロマンチックな恋愛の結果であるべきであるという考えが強まってきた。大部分の現代人は、少なくとも英語を話す国々においてはそれは当然のこととし、つい先ごろまでそれが革命的に新しい考えであったことはまったく知らない。
・・・。アメリカにおいては,他のどこよりも,ロマンチックな結婚観が重大なものとして受けとられきており、法律も慣習も同様に未婚女性の夢に基づいているので、その結果、アメリカにおいては離婚が極端に流行し、幸福な結婚が極端に少なくなってしまっている。
In quite modern times, that is to say, since about the period of the French Revolution, an idea has grown up that marriage should be the outcome of romantic love. Most moderns, at any rate in English-speaking countries, take this for granted, and have no idea that not long ago it was a revolutionary innovation.
... In America, where the romantic view of marriage has been taken more seriously than anywhere else, and where law and custom alike are based upon the dreams of spinsters, the result has been an extreme prevalence of divorce and an extreme rarity of happy marriages.
Source: Marriage and Morals, 1929
More info.: https://russell-j.com/beginner/MM05-100.HTM
<寸言>
ラッセルの『結婚論』は1929年の出版なので、現代のアメリカの男女関係や恋愛事情はだいぶ変わっているはずです。ただし、変わっていない部分もけっこうあるように思われます。
#バートランド・ラッセル #Bertrand_Russell