バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

  ペリー提督の艦隊が到来してからずっと,日本人は,自己保存が非常に困難な状況にあり続けてきており(注:あくまでも『教育論』出版の1926年の時点)'自己保存'自体が責められるべきと考えるのでないかぎり,彼らが'自己保存'に成功したことは,日本人の教育方法の正当化のための理由を与えることになる。しかし,彼らの教育方法は,(日本が)'絶望的な状況'にあったからこそ正当化できたのであって,いかなる国家・国民も,'差し迫った危機'にない場合は,責められるべきものであったであろう。

Ever since the advent of Commodore Perry's squadron, the Japanese have been in a situation in which self-preservation was very difficult; their success affords a justification of their methods, unless we are to hold that self-preservation itself may be culpable. But only a desperate situation could have justified their educational methods, which would have been culpable in any nation not in imminent peril.
 Source: On Education, especially in early childhood, 1926
 More info.: https://russell-j.com/beginner/OE01-130.HTM

<寸言>
 つまり、当時(『教育論』出版の1926年以前の時代)の日本の置かれた状況においてはやむえないことであったが、教育内容や方法がよかったわけではない、ということです。「やむえなかった」を、「(内容も方法も)よかった(現在でもかなり適用できる)」と考える政治家や保守的な人たちがけっこういることは残念です。

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