バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 祖先崇拝は中国や日本では現代まで続いてきているが、これは初期の文明の普遍的な特徴であったと思われる。・・・。  祖先崇拝、あるいはそれに類似したものは、非常に広範囲に行われていた。キリスト教の宗教理念には、すでに見たように、父性の威厳が充満している。君主制や貴族制度の社会組織や相続制度は、どこを見ても(男系の)世襲制度に基づいていた。古代では、経済的動機がこの制度をささえていた。創世記を見ると、男達がどんなに多くの子孫をほしがっていたか、また、多くの子孫ができると、それがどんなに有利であったかがわかる。息子が殖えることは、羊や牛の群れが殖えることと同様に有利なことであった。それこそが,当時,エホバが人間に「産めよ! 増やせよ!」と命じた理由であった。

Ancestor worship, which has lasted to our own day in China and Japan, appears to have been a universal characteristic of early civilization.... Ancestor worship, or something analogous, prevailed very widely. The religious ideas of Christianity, as we have already seen, are impregnated with the majesty of fatherhood. The monarchic and aristocratic organization of society and the system of inheritance were based everywhere upon paternal system. In early days economic motives upheld this system. One sees in Genesis how men desired a numerous progeny, and how advantageous it was to them when they had it. Multiplication of sons was as advantageous as multiplication of flocks and herds. That was why in those days Yahveh ordered men to increase and multiply..
 Source: Marriage and Morals, 1929
 More info.: https://russell-j.com/beginner/MM03-010.HTM

<寸言>
 日本における祖先崇拝の最たるものは天皇家であり天皇制です。保守層が男系天皇にこだわる心理がよくわかります。そういったものを支持する国会議員には二世や三世の世襲議員が少なくなく、「成り上がりではない」ことに誇りをもっています。
 そうは言っても、昔のように側室や愛人を「公に」持つことはできないので、子どもにめぐまれないと、いつ没落するかわかりません。政治家などは落選したり、大病を患って引退せざるを得なくなると「タダの人」になってしまいますので、日頃は尊大でも、支持者に対しては土下座して「一票をお願い」したりします。(それは男性に限った話ではありません。たとえば、片山さつき議員のものはネットに残っています- Google で「片山さつき 土下座」で検索し、画像一覧をみれば最初にでてきます。6枚目の写真はこちらをにらんでおり、「怖い」です)。

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