バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 論理実証主義者達は -その一般的な見解については,私も大部分賛成していたが- あるいくつかの点において,経験論を離れて新しいスコラ哲学(注:中世の思弁的宗教哲学)にいってしまう誤謬に陥っているように見えた。彼らは言語の領域を,あたかもそれのみで自立し,言語以外の存在や出来事に関係付けて考える必要がないものとして取り扱う傾向があるように思われた。
 オックスフォード大学で連続講義をするよう依頼を受けたので,私は「言語と事実」をテーマとして選んだ。その連続講義が,1940年に『意味と真理の探求』という表題で出版された本の最初の草稿であった。

The logical positivists, with whose general outlook I had a large measure of agreement, seemed to me on some points to be falling into errors which would lead away from empiricism into a new scholasticism. They seemed inclined to treat the realm of language as if it were self-subsistent, and not in need of any relation to non-linguistic occurrences. Being invited to give a course of lectures at Oxford, I chose as my subject "Words and Facts." The lectures were the first draft of the book published in 1940 under the title An Inquiry into Meaning and Truth.
Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.2,chap.3: China
More info.: https://russell-j.com/beginner/AB25-080.HTM

<寸言>
 早世した父の論文集を(パトリシアの協力を得ながら)1年半かけて編纂し、1937年に出版し、親孝行を果たすことができました。
 そうして、理論哲学の研究を再開します。その第一弾が、この『意味と真偽の探求』です。1938年の春学期と思われますが、オックスフォード大学でまずその一部が連続講義で扱われています。
 1938年秋、一家でアメリカに渡ります。そうして、シカゴ大学(1938/39)及びUCLA(1939/40)において、同じテーマで講義及び演習を行いました。その後、全面的に再検討してまとめを行い、ハーバード大学(1940年)で連続講義(William James Lectures)を行い、1940年12月に米国で、1941年1月に、英国で出版しました。

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