バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 私は,自分が生き残っただけでなく,子供を持つことになったことがわかると,回復期間中,もろもろの一連の軽い病気を併発していたにもかかわらず,自分が回復の途上にあるということにはまったく無頓着になった。・・・。もう死なないということを感じながらベットに横たわっていることは,驚くほど愉快なことであった。その時まで私は,自分は根本においては悲観的な人間であり,生きていることに大きな価値をおいていない,と常に想っていた。しかしそのように考えることは完全な間違いであり,人生は無限に甘美なものだということを,私は発見した。

When I discovered that I was not only to survive myself, but to have a child, I became completely indifferent to the circumstances of convalescence, although, during convalescence, ... Lying in my bed feeling that I was not going to die was surprisingly delightful. I had always imagined until then that I was fundamentally pessimistic and did not greatly value being alive. I discovered that in this I had been completely mistaken, and that life was infinitely sweet to me.
Source: Bertrand Russell: The Autobiography of Bertrand Russell, v.2,chap.3: China
More info.: https://russell-j.com/beginner/AB23-100.HTM

<寸言>
 ラッセルは、中国講演協会に招待され、1920年10月から1921年7月まで、ドーラとともに中国に滞在し、中国での生活を満喫しました。しかし、冬になり、インフルエンザにかかり、重篤な気管支炎(両側肺炎)になってしまいました。約3ヶ月の長きに渡って、危篤状態に陥りました。ラッセルの命を救ったのは、北京にあるロックフェラー研究所が提供した血清だったと言われています。
 その回復期に、ドーラが妊娠していることがわかり、ラッセルは幸福感を十分味わうことができました。最初の結婚相手のアリス(1911年に別居)は子供が産めない体だということがわかり、子供を持ちたいという気持ちを押さえつけていました。しかし、自分も子供を持つことができるんだとわかり、一挙に、心が解放されました。

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