バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 私たちはケム川に行って(ボートに乗り)(Cam River:ケム・リバー/添付画像参照)、そうして離婚(の問題)について議論した。私よりも彼女の方が,(愛情がなくなった場合の)離婚により賛成であった。彼女は,理論上は,自由恋愛の信奉者(自由恋愛論者)であり -私自身は自由恋愛に対し,アリスよりも厳しい見方をしていたけれども,- 私はそのことを彼女の称賛すべき点と考えた。けれども,彼女の姉(Mary Costelloe/旧姓 Mary Pearsal Smith)が夫を捨て,美術評論家のベレンソン(Bernard Berenson,1865-1959)のもとにいったことを,彼女が深く恥じているのを知り,(彼女の日頃の主張と異なるので)私は少し当惑した。

We went on the river, and discussed divorce, to which she (Alys) was more favourable than I was. She was in theory an advocate of free-love, which I considered admirable on her part, in spite of the fact that my own views were somewhat more strict. I was, however, a little puzzled to find that she was deeply ashamed of the fact that her sister had abandoned her husband for Berenson, the art critic.
Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.1 chap. 1
More info.: https://russell-j.com/beginner/AB14-100.HTM

<寸言>
「理論上の・・・」というのはもろい場合がけっこうあります。自分が実際に問題の場面に直面すると動揺し、「あれ? いつも言っていることと違うじゃない」という反応を示すことはよくあることです。
 1911年にラッセルと別居する際には、「理論上の」自由恋愛論者のアリスは、「心からの」自由恋愛論者でないことが顕になってしまいました。

 
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