バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )


 自分と比較してみるような子供がいなかったので,長い間,自分が他の少年たちより優れているのか劣っているのかわからなかった。しかし,ある時ロロおじさんが玄関前で(オックスフォード大学の)ベリオール・コレッジの学寮長ジョウェット氏(1817-1893)に玄関で別れの挨拶を言い,「そうです、あの子は実によくやっています」と話しているのを聞いた記憶があり,そうして,話の中身については思い出せないが,ロロおじさんが私の勉強のことを話しているのがわかった。自分は知能が優れているということを悟るやいなや,もしできることならば知的に重要なことを何か達成しようと決心し,青年時代を通じてずっと,いかなるものでもこの野心を邪魔することを許さなかった。



Having no one with whom to compare myself, I did not know for a long time whether I was better or worse than other boys, but I remember once hearing my Uncle Rollo saying goodbye to Jowett, the Master of Balliol, at the front door, and remarking: 'Yes, he's getting on very well indeed', and I knew, though how I cannot tell, that he was speaking of my work. As soon as I realised that I was intelligent, I determined to achieve something of intellectual importance if it should be at all possible, and throughout my youth I let nothing whatever stand in the way of this ambition.
 Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.1 chap. 1
 More info.:https://russell-j.com/beginner/AB11-220.HTM

<寸言>
 大学にあがるまで、幼稚園教育以外、学校教育というものを受けなかったラッセルは、自分が知的に優れているのかどうか判断がつきませんでした。しかし、オックスフォード大学(のベリオール・コレッジ)の著名な古典学者のジョウェット氏(プラトンの著作の訳者としても有名)が自分の能力を評価しているらしいと耳にして、自信をつけます。
 ラッセルは理系に強いケンブリッジ大学のトリニティ・コレッジ(アイザック・ニュートンも卒業生)に進むことになりますが、祖父が2度英国首相になったことでもわかるように、先祖代々、政治に関係する者が多い家系だったことは頭においておいておいたほうがよさそうです。
 ただし、祖父もラッセルの父もどういうわけかオックスフォードではなくエディンバラ大学卒(父はケンブリッジのトリニティ・コレッジもあわせて卒業)となっています。ラッセルの兄はオックスフォード大学卒ですが・・・。

 
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