バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )


 朝鮮戦争当時,私は,アメリカ人が大量破壊の新しい生物・化学兵器の試験場(実験場)として朝鮮戦争を利用したと言って米国を非難したジョセフ・ニーダム教授やその他の人々の主張(申し立て)を信ずることができなかった。私は,そのような非難を極端すぎると考えていたことに対して,ジョセフ・ニーダム教授およびその他の方々に心からお詫びをしなければならない。1963年に至って,私はそれらの主張が正しかったことを確信するようになった。というのは,それと同様の主張が,ヴェトナムにおける米国(の行為)に対してなされなければならないことが明らかだったからである。


At the time of the Korean War I had been unable to believe in the allegations brought by Professor Joseph Needham and others charging the Americans with having used that war as a proving-ground for new biological and chemical weapons of mass destruction. I owe Professor Needham and the others my sincere apologies for thinking these charges too extreme. By 1963, I had become convinced of the justice of these allegations since it was clear that similar ones must be brought against the United States in Vietnam.
 Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.3 chap. 4
 More info.:https://russell-j.com/beginner/AB34-270.HTM

<寸言>
 1925年国際法(ジュネーヴ議定書)で生物兵器(細菌やウイルスやそれらが作り出す毒素など)の使用は禁止されていますが、一旦戦争になれば、自国兵士の被害を最小限にするためという「大義」で、多くの国がひっそりと(秘密裏に)生物化学兵器を使用してきました。
 日本の731部隊(石井四郎陸軍軍医中将の部隊)が行った人体実験や生体解剖は有名ですが、(細菌兵器の情報が欲しい)アメリカ政府との間で取引が行われた結果、東京裁判においても731部隊の関係者は誰1人として裁かれませんでした。(A級戦犯の岸信介が釈放されたのも米国政府との間で取引があったためと言われています。)
 日本軍が中国大陸で行った戦争犯罪に関わる事実は、日本の保守層にとって不都合な事実であることから、731部隊に関するウィキペディアの記述は全面削除の検討の対象となっています。
 NHKスペシャルでも2017年に12月19日に「731部隊の真実ーエリート医学者と人体実験」が放送され、私も視聴しました。当事者達の肉声を記録した22時間にも及ぶ音声テープに基づいており、「隠しきれない」事実ですが、南京事件同様、認めようとしない「保守主義者」がけっこういます。
https://www.nhk.or.jp/special/plus/articles/20170915/index.html
 NKHが過去に放送した番組は、NHKデマンドで有料ですが下記のサイトで視聴できます。この番組は220円です。
https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2017080847SA000/

 
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