バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )


 <『拝啓ラッセル様ー一般市民との往復書簡』から>

 私は、特にアメリカがあなたを取り扱ったやり方・態度に,当惑しています。・・・,私は,死ぬ前にいつか,『ラッセルのアメリカに対する影響』と題した本を書こうと思っています。・・・。あなたは,(あなたの努力の結果として)あなたが昔発見したものよりもずっと良い場所となった,あるいは,少なくともはるかに良い場所になるだろうという希望をもってこの世界を去られることになるでしょう。

 拝復 アーンダール様
 ・・・あなたの国(米国)で私が最初に講演したのは1896年のことでした。そうして最後に講演したのは1951年でした。ですから米国についてはかなり長い体験をもっています。私は,この世界を私が見てきた以上に住み良い場所となったのを見て去ることができると信じることができればと望みます。これまでのところは,その反対のことになりそうに思われます。・・・

"I am especially embarrassed by the manner in which America treated you. .., but someday before I die I'm going to write a book entitled, The Influence of Bertrand Russell on America. You will leave the world a much better place than you found it. ...

Dear Mr Aandahl,
"... My first lectures in your country were in 1896, and my last in 1951, so I have had a fairly long experience of the United States. I wish I could believe that I shall leave the world a better place than I found it. So far, the opposite seems more probable. ..."
 Source: Dear Bertrand Russell, 1969.
 More info.:https://russell-j.com/beginner/DBR5-30.HTM

<寸言>
 ラッセルは、初婚相手のアリスとともに、1896年秋(ラッセル24歳の時)に初めて、「あこがれの自由の国」アメリカに渡っており、有名女子大であるブリン・マーと、新型コロナウィルスで最近有名になっているジョンズ・ホプキンス大学で、非ユークリッド幾何学について講義しています。
 ラッセルはアメリカに7,8回渡っており、一番長く滞在したのは、1938年から1944年前の約7年間です。主に、アメリカ東海岸と西海岸に滞在しており、、アメリカ中部でもシカゴ大学他で教鞭をとっています。アメリカ南部には多分住んだことはないと思われますが、Bertrand Russell's America という2巻本を精読すれば確かめることができるはずです。(講義だけなら、アメリカ南部のルイジアナ州立大学やノース・カロライナ大学などでしています。)
 ということで、ラッセルは、アメリカ中部の田舎に住んでいるアメリカ人よりも、(全体としての)アメリカのことを知っている、と言えるかも知れません。

 
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