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I had already been considering with Professors Rotblat and Powell how we could implement the scientists' manifesto which had called for a conference of scientists to consider all the matters concerning and allied to the nuclear dangers. Professor Joliot-C'urie, who was himself too ill to take active part in our plans, encouraged us at long distance. We were fairly sure by this time of being able to get together a good group of scientists of both East and West.
Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.3 chap. 2
More info.: https://russell-j.com/beginner/AB32-280.HTM
<寸言>
声明を出すだけならそれほど難しいことはないでしょう。しかし、体制を超えて(資本主義国も、社会主義国あるいは共産主義国も区別なく)、核に関わる世界中の一流研究者が集まって核の諸問題(核兵器撤廃、核の平和利用、その他)を検討する会議体を創設することは、通常は10年以上かかる仕事だと思われます。
それだからこそ、ラッセル及びアインシュタインは、ノーベル賞(特にノーベル物理学賞)を受賞した多くの人達に声明に署名してもらうことは「必須」のことだと考えました。
幸いなことに、ラッセル=アインシュタイン声明発表後、たった2年でパグウォッシュ会議の創設が実現しました(1957年7月7日、カナダ・ノバスコシア州パグウォッシュという寒村で第1回「科学と世界の諸問題に関するパグウォッシュ会議」が開催されました。カナダのパグウォッシュで第1回会議が開催されたのは、会議開催のための資金を提供してくれたカナダの富豪のサイラス・イートンの,-自分の故郷で開催してほしいとの-,意向があったからでした。)
ちなみに、ラッセル=アインシュタイン声明の11名の署名者は以下のとおりです(順番は、姓のアルファベット順です)。インフェルト教授とロートブラット教授は声明発表当時ノーベル賞を受賞していませんでしたが、ロートブラットは1995年にノーベル平和賞を受賞しています(ポーリング博士は、1962年にノーベル平和賞も受賞しています)。また、インフェルト教授は、アインシュタインとの共著の『物理学はいかに創られたか』(岩波新書)で多くの人に知られています。
M.ボルン教授(ノーベル物理学賞)
P.W.ブリッジマン教授(ノーベル物理学賞)
A.アインシュタイン教授(ノーベル物理学賞)
L.インフェルト教授
F.ジョリオ・キュリー教授(ノーベル化学賞)
H.J.ムラー教授(ノーベル生理学・医学賞)
L.ポーリング教授(ノーベル化学賞)
C.F.パウエル教授(ノーベル物理学賞)
J.ロートブラット教授
B.ラッセル卿(ノーベル文学賞)
湯川秀樹教授(ノーベル物理学賞)
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