バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

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 人間が相互に加える害悪の,そしてそれがはね返ることによって,自分自身に加える害悪の主要な源泉は,思想あるいは信念にあるというよりは,むしろいろいろな悪しき情熱にある,と私は考える。しかし,害をなす思想や原理は,常にではないが,概して,悪しき情熱の仮面(口実)である。・・・。
 ・・・。精力にあふれた残忍な人々は,しばしば戦争を楽しめるものだと考える。ただし,それは,勝利した戦争であり,レイプや掠奪にあまり邪魔が入らないという条件付きである。戦争は正しい(正義のためだ),ということを人々に納得させるに当って,このことは多大の助けとなっている。

I think that the evils that men inflict on each other, and by reflection upon themselves, have their main source in evil passions rather than in ideas or beliefs. But ideas and principles that do harm are, as a rule, though not always, cloaks for evil passions. ..
... People who are vigorous and brutal often find war enjoyable, provided that it is a victorious war and that there is not too much interference with rape and plunder. This is a great help in persuading people that wars are righteous.
 Source: Bertrand Russell, : Ideas That Have Harmed Mankind,1946
 More info.: https://russell-j.com/beginner/0861HARM-020.HTM

<寸言>
 事実や証拠を示し、論理(正しい推論)で相手を説得できるなら、何も「熱く」なることも「信じる」ことも必要ない。
 強く主張したり、強く信じるのは、事実や証拠に基づいて論理的に説得できないからであろう。
 自分なりにいろいろ調べ考えた後であれば、そのようなこともある程度は仕方ないであろうが、多くの場合は、強い先入観や偏見に支配されて、相手(や相手国など)を理解する努力をあまりしないで相手(相手国など)に悪感情を抱くことが少なくない。

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