バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

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 1939/1940学年度(1939.9~1940.6)の終わり頃(注:1940年5月頃?),ニューヨーク市立大学教授になるよう招聘された。この事は既に決定されているように思われた。そこで,私はカリフォルニア大学の総長宛に辞職願いを書いて提出した。総長が私の手紙を受け取って30分後に,ニューヨーク市立大学教授に私が任命されるということはまだ決定されたものでないということがわかった。そこで私は,辞表の撤回を総長に頼んだ。しかし彼はもう遅すぎると言った。熱心なクリスチャンの納税者たちが,自分たちが納めた税金を不信心者の給料にあててはいけないといって抗議している時だったので,総長は私(という厄介者)から逃れられるのを喜んだ。

Towards the end of the academic year 1939-1940, I was invited to become a professor at the College of the City of New York. The matter appeared to be settled, and I wrote to the President of the University of California to resign my post there. Half an hour after he received my letter, I learned that the appointment in New York was not definitive and I called upon the President to withdraw my resignation, but he told me it was too late. Earnest Christian taxpayers had been protesting against having to contribute to the salary of an infidel, and the President was glad to be quit of me.
 Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.2
 More info.: https://russell-j.com/beginner/AB26-030.HTM

<寸言>
 早とちりで事を行い、ヒヤッとした経験を多くの人がしているのではないでしょうか?
 たわいもないことであればそれも愛嬌・珍事と言えるでしょうが、誤って辞職願いを出して受理されてしまい撤回不能などという事態は最悪です。
 こういった場合は権限を持っている人物が「本領」を発揮します。「辞職願い」を出した人物に好意を持っている場合には、「出されなかったことにしましょう」と言い、{受け取った事務担当者にも「なかったことにするからね」と言い含めますが)、その人物に好意をもっていない場合は、「撤回はできません、法律や規則をまげることはできません」と、自分が権力や権限があることを知らしめます。
 ◯◯総理の場合も同様です。周囲の者は忖度し、「御意」(わかりました)と皆、口裏合わせをしてくれます。めでたし、めでたし・・・なんて、被害者の場合はもちろん言うはずはありません。

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