バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

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 アリストテレスからガリレオまでの二千年間,落下する物体の法則がアリストテレスが言った通りであるかどうかについて解答を出そうとする者は誰もいなかった。そのような陳述(命題)を験証することは,現代の我々には当然のことに思われるかも知れないが,ガリレオの時代には天才を必要とした(のである)。

Throughout the 2,000 years from Aristotle to Galileo, no one had thought of finding out whether the laws of falling bodies are what Aristotle says they are. To test such statements may seem natural to us, but in Galileo's day it required genius.
 Source: Religion and Science, 1935
 More info.: https://russell-j.com/beginner/RS1935_02-090.HTM

<寸言>
 思考(思想)においても、多数派に属していれば心地よく(精神衛生上良く)、たとえ後から間違っていることがわかっても、「多くの人が間違っていたのだから・・・」と、自分を余りせめなくてもすみます。いろいろな世論調査やアンケートにおいて、どっちつかずの態度をとる人が多いのは、その辺の心理や防衛反応が影響していそうです。
 それに対し、世間の常識とかなり違う考えを公表するとひどい目にあいます。ラッセルは、1929年に Marriage and Morals (『結婚と性道徳』、通称『結婚論』)を出版し、世間からひどく叩かれます。しかし、ラッセルの考え方は、今では「常識的な」ものとなっています。1950年にノーベル文学賞を受賞した理由の一つとしてこの結婚論の出版があげられますが、こういった一般向けの本は、生活費を稼ぐために執筆した本の一つだというのは皮肉な話です。

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