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レーニンとは一時間会話をしたが,彼にはかなり失望した。・・・私は,この対話について,ロシアにおける冒険的体験とともに,私の『ボルシェヴィズムの理論と実際』の中に述べておいた。・・・
そうして,非常に驚いたことに,彼女(後の再婚相手のドーラ)は、私がロシアを嫌ったのと同程度にロシアを好んだのである。我々二人の間のこの相違をはたして克服できるものだろうかと疑しく思えた。けれども,私が英国に戻った時,私を待っていた手紙の中に,中国講演協会からの手紙があるのを見つけた。その手紙は,中国講演協会 -毎年一人の著名な外国人を中国に招待することを目的とした純粋に中国人の団体で,前年にジョン・デューイ博士を招待- のために,一年間中国に滞在して講演してほしいという招待状であった。私は,もしドーラが私と一緒に行ってくれるならば受けたいがそうでなければ断わろう,と決心した。
Lenin, with whom I had an hour's conversation, rather disappointed me. ...I have told of this interview as well as of my adventures in Russia, in my book Practice an Theory of of Bolshevism....
However, among the letters which I found waiting for me when I got back to England, was one from China inviting me to go there for a year to lecture on behalf of the Chinese Lecture Association, a purely Chinese body which aimed at importing one eminent foreigner each year, and had in the previous year imported Dr Dewey. I decided that I would accept if Dora would come with me, but not otherwise.
Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.2
More info.:https://russell-j.com/beginner/AB22-220.HTM
<寸言>
区切りの1500年号です。
ラッセルの交友の範囲は信じられないほど広く、驚くべきものです。そのことは、ラッセルの自伝、伝記、カナダのラッセル文書館で所蔵している10万通以上の手紙(ネットで検索可能)などをざっと眺めるだけで実感できます。
もちろん、たとえば、アメリカの大統領のほうがもっとずっと幅広く多くの世界の著名人と相対しますが、それらの「人間的な」交友は表面的なものがほとんどです。それに比べて、ラッセルの場合は、政治、科学、文学、ジャーナリズム、数学、哲学、その他、幅の広さや付き合いの濃密さは抜きん出ています。
今後も、そのほんの一端をご紹介できれば幸いです。
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