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アーサー・バルフォア(1902年に英国首相となった保守党の政治家)の仲介のおかげで私は刑務所の第一部門に位置づけられ,そのために,刑務所内では平和主義者としての宣伝を行なわないという条件で,好きなだけ自由に読んだり書いたりすることを許された。・・・。私は大量の本を読んだ。また,『数学の原理』(注:Principia Mathematica ではなく,The Principles of Mathematics )の半ば一般向きの本である『数理哲学入門』を書き上げ,また,『精神の分析』の執筆にとりかかった。
By the intervention of Arthur Balfour, I was placed in the first division, so that while in prison I was able to read and write as much as I liked, provided I did no pacifist propaganda. ... I read enomously; I wrote a book, Introduction to Mathematical Philosophy, a semi-popular version of The Principles of Mathematics, and began the work for Analysis of Mind.
Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.2
More info.:https://russell-j.com/beginner/AB21-270.HTM
<寸言>
写真にあるようにラッセルが入ったブリクストン刑務所の第一部門の独房は、刑務所とは思えないようなゆったりした「居室」です。もちろん、ラッセルのように5ヶ月間この部屋に閉じこもるように言われれば「遠慮」したいと思います。
通常の専門的な本は、資料がいろいろ利用できる環境でないと、執筆作業はできませんが、『プリンキピア・マテマティカ(数学原理』を書いたラッセルにとっては、それをもとにした数理哲学(記号論理学)の入門書(岩波文庫のなかにあります)の執筆は「朝飯前の仕事」だっただろうと想像されます。
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