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第一次世界大戦がもたらす惨禍の全貌を予見(予測)していたわけではなかったが,大部分の人々よりもずっと多くのことを予見していた。戦争がもたらす惨禍の予想で,私は,恐怖でいっぱいになった。しかし,私をより恐怖で満たしたのは,戦争による大虐殺の予想は,英国民のほぼ90パーセントにとって,快いものであるという事実であった。・・・私は,人間性についての見方を修正しなければならなかった。
Although I did not foresee anything like the full disaster of the War, I foresaw a great deal more than most people did. The prospect filled me with horror, but what filled me with even more horror was the fact that the anticipation of carnage was delightful to something like ninety per cent of the population. I had to revise my views on human nature.
Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.2
More info.:https://russell-j.com/beginner/AB21-040.HTM
<寸言>
通常であれば、相手が好きではない外国人であっても戦争で殺害したいとは思わない。しかし、国によって、また、国に協力するいろいろな団体によって、敵国の人間、特に敵国の兵隊は「鬼畜」であり、こちらが殺(や)らないと自分が殺られてしまい、ひいては愛する家族が殺られ、自国が蹂躙されてしまうといった宣伝が繰り返され、反戦的な態度をとることは「非国民だ」という感情が行き渡っていく。
そのような状況では反戦活動をする者は少数ではあるが、そういった人間はラッセルのように刑務所行きとなる。
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