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迫害をする者にとって(他人を)迫害することはとても愉快かも知れず,その場合には,その人にとっては,異端者(異教徒)がいない世界は耐えられないほど退屈であろう。同様に,ヒトラーやムッソリーニは -戦争こそ人間活動のなかで最も高貴なものだと教えているので- 自分たちが世界中を征服してしまい,戦うべき敵が一人もいないというようなことになったら,幸福ではないであろう。同様にして,政党政治も,一つの党が疑問の余地がないほど覇権を獲得すれば,面白みのないものになってしまう。
Persecution may be so pleasant to the persecutor that he would find a world without heretics intolerably dull. Similarly Hitler and Mussolini, since they teach that war is the noblest of human activities, could not be happy if they had conquered the world and had no enemies left to fight. In like manner, party politics become uninteresting as soon as one party has unquestionable supremacy.
Source: Power, a new social analysis, 1938, by Bertrand Russell
More info.:https://russell-j.com/beginner/POWER11_220.HTM
<寸言>
人間の最もいやらしい感情の一つ。
ここでは「迫害的な行為」を「常習的に行っている者について言っている。
体制を問わず、長い間多くの国民を苦しめてきた為政者が悪事が発覚し、国民が糾弾することは「迫害」には当たらない。
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