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知的には,1900年9月(ラッセル28歳)は私の生涯の最高の頂点であった。今やついに自分は,為す価値のある何ごとかを為し遂げたのだと自分に言い聞かせ始めるようになり,そうして,論文を書き下ろす前に通りで車にひかれないないよう注意しなければならないという感情を抱いた。
10月になるとすぐに私は,腰を落ち着けて,『数学の原理』(The Principles of Mathematics)の執筆に取りかかった(『プリンキピア・マテマティカ』の前身ともいうべき著作)。
Intellectually, the month of September 1900 was the highest point of my life. I went about saying to myself that now at last I had done something worth doing, and I had the feeling that I must be careful not to be run over in the street before I had written it down.
With the beginning of October I sat down to write The Principles of Mathematics, ...
Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.1 :
More info.:https://russell-j.com/beginner/AB15-160.HTM
<寸言>
「論文を書き下ろす前に通りで車にひかれないよう注意」というのは、集中して思索にふけっている時には周囲が見えなくなる学者の特徴とでも言えるだろうか。
ラッセルの論理学書としては(ホワイトヘッドとの共著の)『プリンキピア・マテマティカ』が不朽の名著・大著として有名であるが、28歳の時に執筆し,1903年に出版した『数学の原理』(The Principles of Mathematics)のほうが、誤りは多く含まれているが、アイデアがいっぱい含まれている名著だと言われている。(注:そうしか言えないのは、私ももっているが読んでいないからです。)
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