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この時期に私の知的野望が形成されつつあった。私は,職業をもたないで,著述に専念しようと決心した。・・・私は,初春のある寒い晴天の日に,一人でティーアガルテン(訳ベルリンにある大公園)の中を散歩している時に,将来の仕事の構想をたてたことを記憶している。私は,純粋数学から生理学までの,諸科学の原理に関する一連の著作と,さらに社会問題に関する別系統の一連の著作を執筆しようと考えた。私は,これら2つの著作は,最終的には,科学的であると同時に実際的なものに統合化できるだろうと思った。
During this time my intellectual ambitions were taking shape. I resolved not to adopt a profession, but to devote myself to writing. ... I remember a cold, bright day in early spring when I walked by myself in the Tiergarten, and made projects of future work. I thought that I would write one series of books on the philosophy of the sciences from pure mathematics to physiology, and another series of books on social questions. I hoped that the two series might ultimately meet in a synthesis at once scientific and practical.
Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.1
More info.: https://russell-j.com/beginner/AB15-030.HTM
<寸言>
ラッセルは、1948年に出版した Human Knowledge, its scope and limits (ラッセル76歳)において、知識論という形で、学問の統合化の試みをしています。しかし、ラッセルはヘーゲル主義者ではないので、「正」→「反」→「合」(aufheven 止揚)というような安易な形での統合化を行うことはできず、人間の知性の限界について書かざるをえませんでした。
人間が行う科学的探求は今後ますます急速に発展していくとしても、宇宙の広大さに比較すればとても非力な人間においては、やはり限界があると考えざるを得ません。
(4k-TouTube 動画 Tiergarten) https://youtu.be/YcKSN8c-Sjg
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