バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

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 金持ちの有閑階級は,大部分,単調な仕事をしなくてもよい代償として,言いようのない退屈に苦しんでいる。時々,アフリカで大きな獲物を狩ったり,飛行機で世界一周をしたりして気晴らしをするかもしれないが,そういった興奮は限られている。特に,青年時代が過ぎた後では,そうである。したがって,より知的な金持ちの男性達は,まるで貧乏であるかのようにあくせく働き,一方,金持ちの女性達の大部分は,彼女達にとって,地を揺るがすほど重大なことだと堅く信じて,無数のつまらぬことでいつも忙しくしている。

Most of the idle rich suffer unspeakable boredom as the price of their freedom from drudgery. At times they may find relief by hunting big game in Africa, or by flying round the world, but the number of such sensations is limited, especially after youth is past. Accordingly, the more intelligent rich men work nearly as hard as if they were poor, while rich women for the most part keep themselves busy with innumerable trifles of whose earth-shaking importance they are firmly persuaded.
 Source: The Conquest of Happiness, 1930
 More info.: https://russell-j.com/beginner/HA25-010.HTM

<寸言>
 運良く財産を引き継いだのなら、有効に使い、一部を社会のために使えばよいものを、一部を慈善団体に寄付しても、あまり利口とは言えない使い方をして、大部分を浪費してしまう者が少なくない。それも、貯金したまま死蔵するよりもよいだろうが、(金持ちを顧客にする者以外)多くの弱者は救われない。
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