バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル関係電子書籍一覧

 ジョン・スチュアート・ミルの『女性の隷属』は、とても説得力があり,十分に論理的に議論が述べられている書物であり、ミル自身の世代のすぐ後に続く世代の思慮深い人々に大きな影響を及ぼした。私の両親はミルの信奉者であり、母は早くも1860年代に女性の投票権(婦人の参政権)を支持する演説をするのを常としていた。母のフェミニズムはとても熱烈なものであったために、私は英国の最初の女医であるギャレット・アンダーソン博士の手でこの世に誕生させられることになったほどであった。彼女は,当時,有資格の開業医になることを許されておらず、公認の助産婦にすぎなかった。

John stuart Mill's Subjection of Women is a very persuasive and well-reasoned book, which had a great influence upon the more thoughtful members of the generation immediately following his own. My father and mother were disciples of his, and my mother used to make speeches in favour of votes for women as early as the 'sixties. So ardent was her feminism that she caused me to be brought into the world by the first woman doctor, Dr. Garrett Anderson, who was at that time not allowed to be a qualified medical practitioner but was only a certificated midwife.
 Source: Marriage and Morals, 1929, by Bertrand Russell
 More info.: https://russell-j.com/beginner/MM07-010.HTM

<寸言>
 J. S. Mill はラッセルの名付け親であるが、ラッセルが産まれた翌年の1873年に亡くなっている。ミルはその『自伝』でも日本人によく知られており、それは高校などの英語の副読本や読むべき本の一冊に含められていた。しかし、現在では「実用主義的な」考え方が支配しており、教養主義的と思われる本はあまり推薦されないし、読まれることも少なくなっている。現代人は各種雑多な膨大な知識を持っているが、「芯」がないので、世の中に左右されやすい、ように思われる。
 ラッセル関係電子書籍一覧
#バートランド・ラッセル / #Bertrand_Russell