バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 神秘主義者たちが自分の経験に言語的表現を与える能力にはかなり相違があるが,最もうまく成功している人々は皆次のようなことを主張しているように思われる。

(1)全ての分割や分離は非現実的なもの(架空のもの)である。宇宙は一つの不可分な統一体である
(2)悪は幻影である。幻影は誤って部分を自立したもの(実体)と考えることにより生じる。
(3)時間は実在しない。実在は,永続という意味においてではなく,全く時間の外にあると言う意味において永遠である。


The mystics vary greatly in their capacity for giving verbal expression to their experiences, but I think we may take it that those who succeeded best all maintain : (1) that all division and separateness is unreal, and that the universe is a single indivisible unity ; (2) that evil is illusory, and that the illusion arises through falsely regarding a part as self-subsistent ; (3) that time is unreal, and that reality is eternal, not in the sense of being everlasting, but in the sense of being wholly outside time.
 Source: Religion and Science, 1935, chapt. 7:
 More info.: https://russell-j.com/beginner/RS1935_07-050.HTM

<寸言>
 相対性理論でも、独立した時間は存在せず、時間と空間は一体のものであるとされている。進化論から見れば善と悪の区別はなく、それは人間が設定したものである。
 神秘主義者たちの言うことで共通点をまとめると、上記の3つになる。これらを客観的・論理的に見えて、何が言えるかが、次にやるべきこととなる。