『バートランド・ラッセル-反核の論理学者』(学芸みらい社刊)p.113で引用されているラッセルの言葉です。(n.24)
「私は今この機会に,英国人やヨーロッパ人や西欧民主主義(国)の一員としてではなく,人間として,また存続が疑わしい「ヒト」という種の一員として,お話しています。・・・我々は,喧嘩が忘れられないからといって代りに死を選ぶのでしょうか。私は,人類(同胞である全ての人類)に対する一人の人間として,訴えます。人間性を思い出し,それ以外のことを忘れましょう。それができれば,新しい天国への道は開かれています。しかし,それができなければ,未来には全体的破滅(人類の滅亡)があるのみです。」
I am speaking on this occasion not as a Briton, not as a European, not as a member of a Western democracy but as a human being, a member of the species 'Man', whose continued existence is in doubt. .. Shall we, instead, choose death, because we cannot forget our quarrels? I appeal, as a human being to human beings: remember your humanity, and forget the rest. If you can do so, the way lies open to a new Paradise; if you cannot, nothing lies before you but universal death.
Source: 'Man's Peril, Dec. 23, 1954 (BBC)
More info.: https://russell-j.com/MansPeril.htm
<寸言>
東西の両陣営が所有している核兵器のバランスがあるおかげで世界戦争は起こっていないという「神話」のもとに、保有国はどんどん増え、現在では、保有を公表していないイスラエルも加えれば、保有国は9カ国に達している。 最近では、実際に核兵器を使えないのでは「抑止力」に使えないということで、米ソは、広島型の1/3程度の戦術小型核兵器を開発している。こういったものがテロの手に渡ったらどういうことになるか想像すればわかるはずだが、そういったことは「想定外」ということで開発が進んでいる。