『バートランド・ラッセル-反核の論理学者』(学芸みらい社刊)p.91で引用されているラッセルの言葉です。(n.19)
「子どもたちは、この世界の全ての国において自分の国が最良の国だと教えられる。しかし、この命題は、ある一国を除いては偽りである。・・・
子どもたちに教えられることはできることなら真実のことでなければならないという理念は非常に破壊的なものであろうし、その適用の仕方の如何によっては非合法的なものになるということは察せられる。しかし私は、嘘を教えるときよりは真実を教えるときの方が教育活動はよいものであるという確信を抑えることができない。」
In every country of the world, children arc taught that their country is the best, and in every country except one this proposition is false. ... The idea that what is taught to children should, if possible, be true is, I know, very subversive, and in some of its applications even illegal. But I cannot resist the conviction that instruction is better when it teaches truth than when it teaches falsehood.
Source: Education and the Social Order, 1932
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<寸言>
もちろん最良の国と言っても「相対的な意味でのこと」であり、また、評価基準が様々なので、最良の国であると言う判断を下すことは不可能にちかいくらい難しい。それに、最良の国として判断された国も1ケ月後にはトップから転落するかも知れない。 従って、ラッセルの主旨はそういった愛国心教育はしないほうがよいということ。