バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 1680年,これまでとは異なる驚くべきを彗星(注:ハレー彗星)が出現した時,著名なスコットランドの神学者は,称賛すべき愛国心をもって,彗星は「我々の罪に対し我々の国々(スコットランドやイングランド)に下された偉大なる審判の驚異である、なぜなら,主(神)は 人々によってこれ以上怒りを感ぜられたことはなかったからである」、と断言した。この点,彼はもしかすると意図的ではないかも知れないが,マルチン・ルターの権威に従っていた。ルターは「異教徒は,彗星は自然的原因から生じるかも知れないと書いているが,神は確実に起こる災難の前兆とならないようなものは一切創らない」と(すでに)述べていたのである。

In 1680, when an unusually alarming comet appeared, an eminent Scottish divine, with admirable nationalism, declared that comets are "prodigies of great judgment on these lands for our sins, for never was the Lord more provoked by a people." In this he was, perhaps unwittingly, following the authority of Luther, who had declared ; "The heathen write that the comet may arise from natural causes, but God creates not one that does not foretoken a sure calamity.
 情報源: Religion and Science, 1935, chapt. 1
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/RS1935_02-190.HTM

 <寸言>
 自分たち(自国民)が固く信じているものを信じていない国民は彼らにとって「異教徒」となる。「異教徒」は宗教に限らない。