バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 真の卓越さは根拠のない信念に密接に結びつくはずはない。そして,もし神学的信念が根拠のないものであるならば,それは宗教的なものの見方における善きものを保持するのに必要なはずはない(cannot be)。そのように考えないというのは,我々が発見するかも知れないことついての恐怖をいっぱい抱いていることであり,それは我々が世界を理解しようとする試みの邪魔をするであろう。

No real excellence can be inextricably bound up with unfounded beliefs ; and if theological beliefs are unfounded, they cannot be necessary for the preservation of what is good in the religious outlook. To think otherwise is to be filled with fears as to what we may discover, which will interfere with our attempts to understand the world ; but it is only in the measure in which we achieve such understanding that true wisdom becomes possible.
 情報源: Religion and Science, 1935, chapt. 1
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/RS1935_01-080.HTM

 <寸言>
 強大な権力をにぎるやいなや、根拠のないことでも人々に押し付けることができるようになる。直接被害を受けない人は、権力者に反抗しないほうがよさそうということで、被害にあっている人たちのことは見ないでおく。そうして、いずれ、何らかの問題で、現実を直視してこなかったそういった人たちにも間接的な被害が及ぶようになり、ひどい時には直接被害をこうむるようになる。しかし、それに気づいた時には遅い。なぜなら、多くの人が直接の被害者にならない限り、あなたが過去そうであったように、あなたの被害を見てみぬふりをしそうだからである。