バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

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 プロテスタント(清教徒)は,宗教における権威の座を,最初は教会と聖書から聖書のみに,次に(聖書から)個人の魂に移した。宗教的生活は,たとえばアダムとイブの歴史的実在のような,事実の問題に関する(キリスト公会議/キリスト協会の)公式見解には依存しないということが次第に認識されるようになった。このようにして,宗教は外塁(outworks)を明け渡すことによって城壁を保持しようとした-それが成功したか否かはいまだわからない(remains to be seen 見られるものが残っている)- のである。

Protestants transferred the seat of authority in religion, first from the Church and the Bible to the Bible alone, and then to the individual soul. It came gradually to be recognized that the religious life does not depend upon pronouncements as to matters of fact, for instance, the historical existence of Adam and Eve. Thus religion, by surrendering the outworks, has sought to preserve the citadel intact -- whether sucessfully or not remains to be seen.
 情報源: Religion and Science, 1935, chapt. 1
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/RS1935_01-070.HTM

 <寸言>
 宗教を信じているという現代人に、実際に何を信じているか問い詰めていくと、何をしんじているかわからなくなる。