バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 戦争の危険(リスク)は,ある種の群集心理を引きおこし,こんどは逆に(reciprocally 相互的に),この種の群集心理が -それが存在する場合- 専制政治の可能性(likelihood)や戦争の危険を増大させる。従って,我々は社会を最も集団ヒステリーにかからないようにする教育を,また社会を最もうまく民主主義を行わせるようにする教育を熟考しなければならない。

The risk of war causes a certain kind of mass psychology, and reciprocally this kind, where it exists, increases the risk of war, as well as the likelyhood of despotism. We have therefore to consider the kind of education which will make societies least prone to collective hysteria, and most capable of successfully practising democracy.
 情報源: Power, 1938.
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/POWER18_290.HTM

 <寸言>
 国民の支持を得るには、戦争の危機を煽るのが一番効果的であることをいずれの国の権力者もよく知っている。だから、失脚の危機に直面した指導者はよく仮想敵国の邪悪さ、軍備拡大の脅威を語り、それに備える緊急性を訴えて、暗示にかかりやすい国民を味方につけて延命をはかる。