もしひとたび世界が戦争の恐怖から解放されるならば,いかなる統治形態のもとであろうと,いかなる経済体制のもとであろうと,いずれは,世界は支配者の兇暴性を抑制する方法を発見するであろう。一方(これに反して),あらゆる戦争は,特に近代の戦争は,臆病な人たちに指導者を求めさせ,大胆な精神(の人々)を,一つの(まとまりのある)社会から烏合の衆(群れ)に変えてしまうことによって,独裁政治を助長するのである。
I believe that, if once the world were freed from the fear of war, under no matter what form of government or what economic system, it would in time find ways of curbing the ferocity of its rulers. On the other hand, all war, but especially modern war, promotes dictatorship by causing the timid to seek a leader and by converting the bolder spirits from a society into a pack.
情報源: Power, 1938.
詳細情報:https://russell-j.com/beginner/POWER18_290.HTM
<寸言>
政府が煽った結果であるとしても、いったん国民の熱狂が高まると、政府がそれを抑えることが困難になってしまう。そうしてかならず行き過ぎて悲惨な結果をまねき、ようやく過ちに気づく。