バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 人生は,(自らの)意志(意欲)と(人間が)制御できない事実との間での絶え間ない相互作用であり,権力衝動によって導かれる哲学者は,自分自身の意志の結果ではない事実が演ずる役割(部分)を最小限にしようとするかあるいは非難しようとする。・・・私は,自分自身の権力愛を,形而上学や倫理学の衣装の下に(中に)隠している諸理論を発明した人々のことを考えているのである。近代(現代)におけるそのような哲学者の筆頭で,また最も徹底したものは,フィヒテ(Johann Gottlieb Fichte、1762-1814:ドイツの観念論哲学者で,G.W.F.ヘーゲルに影響を与えた。)である。

Human life being a perpetual interaction between volition and uncontrollable facts, the philosopher who is guided by his power impulses seeks to minimize or decry the part played by facts that are not the result of our own will. ... I am thinking of men who invent theories which veil their own love of power beneath a garment of metaphysics or ethics. The first of such philosophers in modern times, and also the most thorough-going, is Fichte.
 情報源: Power, 1938.
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/POWER16_020.HTM

 <寸言>
 真理がどのようなものであれ、真理を探求したい、真理を知りたいと思う哲学者がいるかと思えば、自分の欲求を充たす哲学を探求、あるいは「創り上げる」哲学者がいる。どちらが本来の「哲学者」であろうか? 国家主義を標榜する哲学者は。本来の意味での「哲学者」ではないであろう。