バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 英国においては,王は過誤を犯すことができないという理論(教義)は,王から権力を奪う武器として利用されてきたが,それは(王の臣下である)大臣たちが,王がいない場合よりも,一そう大きな権力をもつことを可能にしてきた(注:日本における天皇の利用など)。伝統的な君主政体のあるところではどこでも,政府に対する反抗は王に対する攻撃(offence)であり,正統派(伝統主義者)の人々によって一つの罪でありかつ不敬であると見なされる。従って、王権は,おおざっぱに言って,それがどのようなものであれ,現状維持に味方する力として働く。

In England, the doctrine that the king can do no wrong has been used as a weapon for depriving him of power, but it has enabled his Ministers to have more power than they would have if he did not exist, Wherevere there is a traditional monarchy, rebellion against the government is an offence against the king, and is regarded by the orthodox as a sin and an impiety. Kingship acts therefore, broadly speaking, as a force on the side of the status quo, whatever that may be.
 情報源: Power, 1938.
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/POWER15_080.HTM

 <寸言>
 ヨーロッパで皇帝と恐慌がウィンウィンの関係の時代があったように、日本でも昔から同様の天皇(錦の御旗)の利用が行われてきました。