バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 「日和見主義者(風見鶏)」(vicar of Bray 16世紀イングランド Berkshire州の Bray 村の 教区牧師 VICAR は支配者が代わるたびに,その宗旨に合わせて,四度も転向したことから)は,プロテスタント諸国(新教徒国家)における,国家によるカトリック教会の打破(defeat 打ち負かすこと)を例証している。宗教的寛容ということが可能なことと考えられなかった当時としては,エラストウス主義(注:erastianism 教会組織の問題については、国家が教会よりも力を持つという教義)だけが,教皇とキリスト教公会議(General Councils.)に対する代用物であった。
 
The Vicar of Bray illustrates the defeat of the Church by the State in Protestant countries. So long as religious toleration was not thought possible, Erastianism was the only available substitute for the authority of the Pope and General Councils.
 情報源: Power, 1938.
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/POWER07_130.HTM

 <寸言>
 現在では先進国に置いては宗教的寛容が行き渡っているので、「特定の」宗教が国家を支配することはほとんどないが、日和見主義者は「御用学者」「御用商人」その他、いろいろな形でバラエティ豊かに増殖している。