権力という観点から見ると,宗教改革には,我々に関係している二つの面がある(二つの面が我々に関係ある)。一つ(一方)は,宗教改革の神学上の無政府主義が教会を弱体化したという面であり,もう一つ(一方)は,この教会の弱体化が(は)国家を強化したという面である。宗教改革は,それまで地上のいかなる世俗的な政府よりも強力なことを繰り返し身をもって証明してきた一つの強大な国際組織(注:キリスト教組織/教皇体制)を,部分的に崩壊させたものとして,主として重要であった。
From the point of view of power, the Reformation has two aspects that concern us: on the one hand, its theological anarchism weakened the Church; on the other hand, by weakening the Church it strengthened the State. The Reformation was chiefly important as the partial destruction of a great international organization, which had repeatedly proved itself stronger than any secular government.
情報源: Power, 1938.
詳細情報:https://russell-j.com/beginner/POWER07_110.HTM
<寸言>
強大な近代国家誕生の礎ができあがった。