希望は叫ぶ。
「もう一ふんばりだ。多分これが必要な最後の努力となるだろう。」
皮肉は言い返す。
「愚か者! お前はずっと希望のいうことを聞いてきたんじゃないのか。その結果,どこにつれてこられたというのか。」
楽観は言う。
「生命のある間は希望はある。」
悲観は怒って言う。
「生命のある限り苦痛がある。」
疲労しきったこの登山家ははたしてもう一歩の努力をするのか,それとも,奈落の底に落ちるに身をまかせてしまうのか。その答えは,数年して,その時生き残るっている者が知るであろう。
Hope calls: ‘one more effort ? perhaps it will be the last effort needed.’
Irony retorts: ‘Silly fellow! Haven’t you been listening to hope all this time, and see where it has landed you.’
Optimism says: ‘While there is life, there is hope.’
Pessimism growls: ‘While there is life, there is pain.’
Does the exhausted climber make one more effort, or does he let himself sink into the abyss ? In a few years, those of us who are still alive will know the answer.’
情報源: The Autobiography of Bertrand Russell, v.3 chap. 1: Return to England, 1969
詳細情報:http://russell-j.com/beginner/AB31-310.HTM
<寸言>
あけましておめでとうございます。
正月(元旦)にふさわしい?ラッセルの言葉(出典:『ラッセル自伝』)を投稿します。
本年もよろしくお願いたします。
2019年 元旦(松下彰良)