バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

  情熱的な恋愛で始まり,欲しがっていた,愛する子供の誕生に導く結婚(生活)は,夫婦の間に非常に強い絆をもたらすはずであり,(それゆえに)性的な情熱が衰えた後でも,また,(夫婦の)一方または両方が,誰か他の人に性的な情熱を感じることがあったとしても,彼ら(夫婦)は,二人のつきあい(交友)に無限に貴重なものを感じるにちがいない。
 結婚生活がこのように円熟することは,嫉妬心によって妨げられてきた。しかし,嫉妬心は,本能的な情念ではあるけれども,悪いものであると気づけば,また,正当な道徳的な怒りの表現であるとみなされなければ,(自分で)コントロールできるものである。

A marriage which begins with passionate love and leads to children who are desired and loved ought to produce so deep a tie between a man and woman that they will feel something infinitely precious in their companionship, even after sexual passion has decayed, and even if either or both feels sexual passion for someone else. This mellowing of marriage has been prevented by jealousy, but jealousy, though it is an instinctive emotion, is one which can be controlled if it is recognized as bad, and not supposed to be the expression of a just moral indignation
 情報源: Bertrand Russell :Marriage and Morals, 1929
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/MM10-110.HTM

 <寸言>
 裏切られたと思うと激情がこみあげてきて,自分の感情をコントロールできなくなり,後で後悔する行動にでることになりやすい。
 自分の妻(あるいは夫)以外の魅力的な異性に対する自分の恋愛感情は大目に見ることができても、連れ合いである自分の妻(あるいは夫)の同様な感情は許すことができずに激しく非難する。
 非難を甘受できればなんとかおさまる場合も多いが、売り言葉に買い言葉ということでエスカレートしていくと、お互いに自分の気持をコントロールできなくなり、破局にいたることも少なくない。