バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 私の両親は,ミルの信奉者であり,母は,早くも1860年代に,女性の投票権(婦人の選挙権)を支持する演説をするのを常としていた。母のフェミニズムはとても熱烈なものであったために,私は英国の最初の女医であるギャレット・アンダーソン博士の手でこの世に誕生させられることになったほどであった。彼女は,当時,有資格の開業医になることを許されておらず,公認の助産婦にすぎなかった。こうした初期のフェミニスト運動(女権拡張運動)は,上流及び中流階級に限定されていたので,あまり大きな政治力を有していなかった。

My father and mother were disciples of his, and my mother used to make speeches in favour of votes for women as early as the 'sixties. So ardent was her feminism that she caused me to be brought into the world by the first woman doctor, Dr. Garrett Anderson, who was at that time not allowed to be a qualified medical practitioner but was only a certificated midwife. The feminist movement in those early days was confined to the upper and middle classes, and had therefore not much political strength.
 出典: Bertrand Russell :Marriage and Morals, 1929
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/MM07-010.HTM

 <寸言>
 英国の著名な思想家のジョン・スチュワート・ミルは,両親がミルと親しかったことから、ラッセルの名付け親になっている。しかし、ミルはラッセルが生まれた翌年に亡くなっている。