バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 あらゆる性的な事柄に関して,当事者の観点から記述するか,それとも,ねたみ深い部外者の観点から記述するかによって,極端が存在する(生じる)。我々自身がすることは「勇敢な(恋愛)行為」であり,他人がすることは「姦通(私通)」になる。それゆえ,情緒的な色彩を帯びた言葉を忘れないようにしなければならない。そして,時折,我々もそれを使用するかもしれない(使用してもよいだろう)。しかし,控えめにそうしなければならない。そして,大部分においては(in the main),中立的かつ科学的に精確な言葉遣い(表現法)で満足しなければならない。

In regard to all sexual matters there is a polarity according as they are described from the point of view of the participants or from that of jealous outsiders. What we do ourselves is "gallantry" ; what others do is "fornication". We must therefore remember the emotionally coloured terms, and we may employ them on occasion; but we must do so sparingly, and, in the main, we must content ourselves with neutral and scientifically accurate phraseology.
 出典: Bertrand Russell :Marriage and Morals, 1929
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/MM05-110.HTM

 <寸言>
 恋愛においては極端な言葉を使うのもよいであろうが、対話の場においては可能な限り客観的な感情を表さない言葉を使うほうがよい。その場合、多くの政治家は人気がなくなり、当選しにくくなるかも知れないが、大衆受けすることを言い続ける必要性から、一部の者に対しては利益誘導できても国民全体のためにならないことしてしまう可能性は減るであろう。