バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 私は,個人的及び社会的なヴィジョン(夢)を追求しながら生きてきた。個人的には,高貴なもの,美しいもの,やさしいものを大切にすること;より世俗的な時代において,知恵を生み出すために洞察の瞬間(時間)を与えること;社会的には,創造すべき社会を想像力によって理解すること。そういった社会においては,個人が自由に成長し,憎悪や貪欲や羨望(ねたみ)は,それらを育むものが何もないために死滅している。これらのことを私は信じており,そうして(それゆえに),世界はそのあらゆる恐怖にもかかわらず,私の決心を揺るがないままにしたのである。

I have lived in the pursuit of a vision, both personal and social. Personal: to care for what is noble, for what is beautiful, for what is gentle; to allow moments of insight to give wisdom at more mundane times. Social: to see in imagination the society that is to be created, where individuals grow freely, and where hate and greed and envy die because there is nothing to nourish them. These things I believe, and the world, for all its horrors, has left me unshaken.
 出典: Bertrand Russell: Reflections on My Eightieth Birthday (1952)
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/0987_RoMEB-070.HTM

 <寸言>
 人間は社会的な動物であり,個人的に生きるとともに社会的に生きる。個人と社会は対立する側面と協調する側面の両面がある。個人の自由をあくまでも守るとともに社会に貢献する活動を続けていく。ラッセルの人生は,両者の緊張関係のもとにバランスをとりながら、理想の人間及び理想の社会を追求し続けた人生だったと言えるだろう。