バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )
  
 とかくするうちにトリニティ・コレッジでは,若いフェロー(特別研究員)たちは全員,将校任命の辞令をもらい,また年配のフェローたちも,当然のこととして,その責務を果たすことを望んだ。彼らは,私から講師の職を奪いとった。
 第一次世界大戦が終わり,若い人たちがトリニティ・コレッジに戻ってくると,コレッジに復帰するよう要請されたが,この頃には,もう私には戻りたいという願望はまったくなくなっていた。

Trinity, meanwhile, all the younger Fellows had obtained commissions, and the older men naturally wished to do their bit. They therefore deprived me of my lectureship. When the younger men came back at the end of the War I was invited to return, but by this time had no longer any wish to do so.
 出典:The Autobiography of Bertrand Russell, v.2 chap. 1:The First War, 1968]
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/AB21-250.HTM

 <寸言>
 第一次世界大戦が勃発するまでは、ラッセルは母校のトリニティ・コレッジ(ケンブリッジ大学)はゆるぐことのない心のふるさとであったが,第一次世界大戦に賛成し、反戦活動家のラッセルを追放するケンブリッジ大学を目にして、そういった気持は薄らいでいった。戦後、手のひら返しのように大学に復帰するように言われても・・・。