人生を一つの全体としてながめる習憤は,知恵と真の道徳のいずれにとっても必要不可欠な部分であり,教育において奨励されるべき事柄の1つである。首尾一貫した目的だけでは,人生を幸福にするのに十分ではない。しかし,それは,幸福な人生のほぼ必須の条件である。そして,首尾一貫した目的は,主に,仕事においてその具現化が行われる。
The habit of viewing life as a whole is an essential part both of wisdom and of true morality, and is one of the things which ought to be encouraged in education. Consistent purpose is not enough to make life happy, but it is an almost indispensable condition of a happy life. And consistent purpose embodies itself mainly in work.
出典: The Conquest of Happiness, 1930, chap.14: Work
詳細情報:http://russell-j.com/beginner/HA25-060.HTM
<寸言>
・世の中の流行や力ある者の意向に影響され,あっちへゆらゆら,こっちへゆらゆら.
・こだわらないことでいろいろな経験ができて良い面もあるが,中途半端な満足の連続(あるいは自分が本当に求めていることを我慢する習慣)は,不幸の原因となりやすい。
・首尾一貫した目的や情熱を持てるに越したことはない。もちろんそれだけでは幸福な人生を送るに十分ではないだろうが・・・