遊びを好むこと(遊び好き)は,人間であれ獣であれ,若い動物の最もはっきりした特徴である。人間の子供の場合,遊び好きには,(さらに)まねごと(ゴッゴ)に対する尽きることのない喜びが伴っている。 遊びと'まねごと'(ゴッゴ)は,幼年時代の不可欠の必要物であり,子供を幸福で健康にしてやりたければ,そういう活動が何かほかにも役に立つかどうかは関係なく,そのための機会を用意してあげなければならない。
Love of play is the most obvious distinguishing mark of young animals, whether human or otherwise. In human children, this is accompanied by an inexhaustible pleasure in pretence. Play and pretence are a vital need of childhood, for which opportunity must be provided if the child is to be happy and healthy, quite independently of any further utility in these activities.
出典: On Education, especially in early childhood, 1926, Pt. 2: Education of character, chap. 5: Play and fancy
詳細情報:http://russell-j.com/beginner/OE05-010.HTM
<寸言>
知育に役立たないようなものは排除するというようなことをしてはいけない、ということ。 幼児に対する先進的な能力教育(促成栽培教育/慶応幼稚舎「お受験」のような早期受験教育/性格教育をおろそかにした知育偏重教育)には,そういったきらいがあり、子供の「総体としての」幸福を減じさせる危険性がありそう。