幸福論(ラッセル) (岩波文庫 青649-3) [ ラッセル,B.(バートランド) ]
「不幸の原因」「幸福をもたらすもの」という二つの表題のもと、競争、罪の意識、諦め……といった要囚を個別に論じてゆく。幸福の秘訣を理詰めで考察してゆく前向きな姿勢は、感傷に溺れがちな並の人生論に比べて断然力強い。『幸福の征服 The Conquest of Happiness』という原題どおり、幸福とはあやかるものではなく、コントロールするものだ、という世界観に感銘をうけて、学生時代に友人に薦めまくった本である。 (バートランド・ラッセル著/岩波書店(岩波文庫 青649-3)/\660)