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バートランド・ラッセル『宗教と科学』(松下彰良・訳)
* 原著:Religion and Science, by Bertrand Russell (London; George Allen & Unwin, 1935)
7章 神秘主義 イントロ累積版
- 科学と神学との闘争(戦い)は(これまで)独特なものであった。
- 科学と宗教との間の現在の関係は,国家(英国)が両者の関係が明白になることを望んだように(?),1930年の秋,BBC(英国放送協会)から放送された,12の談話からなる非常に有益な書物である『科学と宗教(に関する)シンポジウム』によって確かめられるかも知れない.
- それ故に(thus こうして),アーサー・トムソン卿は次のように言っている。
- 宗教を支持する上において,科学の領域外にあり「啓示」と呼ばれるのが適切であるような知識の源が存在することを,我々は認めるべきだろうか?
- 神秘主義者を支持する主な論拠(議論)は彼ら相互に同意が存在していることである。
- 我々(注:陪審員)はまず,証人たち(注:神秘主義者たち)がある点までは一致するが,それを過ぎると,一致致した時とちょうど同じように確信をもちながら,全く不一致になることを見いだすだろう(find 気がつくであろう)。
- ヨガは洞察力を与えるという主張をいかにして験証できるか理解するために,その主張(assertion 断言)を人為的に単純化してみよう。
- 神秘主義の教義(信条)の中には智慧の核心があるように思われるので茶化さないことは重要である。
- 今までずっと私は,我々は陪審員団であると想定し,神秘主義者たちの証言を傾聴し,そうして,彼らの証言を受け入れるか拒否するかを決めようと試みてきた。
- 神秘主義者たちの確信(certainty)や彼らの部分的な相互一致は,事実問題に関する彼らの主張を受容れる決定的な理由にまったくはならない。
第8章 宇宙の目的