(本館) (トップ)  (分館)

Portal Site for Russellian in Japan


Marriage and Morals, 1929

ラッセル『結婚論(結婚と性道徳)』(松下彰良・訳)

第十六章 離婚 n.5

Back(前ページ)  Forward (次ページ) 第十六章 イントロ累積索引 Contents(総目次)

 第十六章 離婚 n.5

 第二の選択肢,即ち,子供を作らずに人目を忍ぶ関係を持つことは,いま考察しているような状況においては,実際に最も普通に行われているものである。これにもまた重大な異議(反対意見)がある。こそこそしたこと(隠れてやること)はすべて望ましくないし,まじめな性関係子供や共同生活(a common life)がなければ,最上の可能性を発達させることはできない。その上,男性や女性が若くて精力的であるなら,「君たちは,もう子供を生んではいけない」と言うのは,公共の利益にならない。まして,法律が実際に言っていること,即ち,「君たちは,子供の一方の親に精神異常者を選ばないかぎり,もう子供を生んではいけない」と言うのは,なおさら(still less)公共の利益にならない。(注:少し解りにくいが,結婚相手が精神異常になっても法的に離婚を認めず,子供をさらに生むことを禁じず,内密の性関係では子供をつくることを許さなければ、精神が正常な親の方が子供を持ちたいと思えば、精神異常となった連れ合いとの間に子供をもうけるしかなくなる,ということになり,現行の法律はそれを実質上主張している、ということか?)

Chapter XVI: Divorce, n.5

The second alternative, namely that of having surreptitious childless relations, is the one most commonly adopted in practice, in such a situation as we are considering. To this, also, there are grave objections. Everything surreptitious is undesirable, and sex relations which are serious cannot develop their best possibilities without children and a common life. Moreover, if a man or woman is young and vigorous, it is not in the public interest to say: "You shall have no more children." Still less is it to the public interest to say what the law does in fact say, namely: "You shall have no more children unless you choose a lunatic for their other parent."

(掲載日:2016.11.29/更新日: )