私は5歳の時,幼年時代は人生で一番幸福な時期だ,と言われたのを覚えている(当時を思えば,真っ赤な嘘である)。私は,慰めようもないくらい泣き,死んでしまいたいと思い,また,これからの年月,どのようにして退屈に耐えるべきだろうかと思案した。
I can remember, at the age of five, being told that childhood was the happiest period of life (a blank lie, in those days). I wept inconsolably, wished I were dead, and wondered how I should endure the boredom of the years to come.
出典: On Education, especially in early childhood, 1926, Pt. 2: Education of character, chap. 4: Fear.
詳細情報:http://russell-j.com/beginner/OE04-140.HTM
<寸言>
ラッセルはこの後,「今日では,子供に向かってそんなことを言う人がいるとはほとんど想像できない」と書いているが,今でも,子供がどう受け取るかなどはあまり考えもせずに,不用意な言葉を子供に言う親は少なくない。